空調サービスエンジニアで独立開業するため約3カ月の集合研修に参加してきたよ

悩んでいる人
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某空調機器メーカーのサービスエンジニア募集をみてると「空調技術訓練校で約3ヶ月の集合研修を受けるか1~2年のOJT教育を受けるか」になってるけど、空調技術訓練校で行われる集合研修は、具体的にどんなことするんだろう?

 

こんな疑問にお答えします。

 

本記事の信頼性

この記事は当ブログ管理人のビンゾウが執筆しています。まったくの素人からエアコンを修理する「空調サービスエンジニア」として独立開業しました。見習い期間には某空調メーカーが主催する空調技術訓練校で行われる集合研修で約3ヶ月間、実際に勉強してきました。

 

集合研修(空調技術訓練校)の概要

大手空調機メーカーが主催する約3ヶ月間(50日)の少人数制(十数名規模)の空調技術訓練カリキュラムです。空調の基礎からは始まって、電気基礎、空調システム設計の基礎、空調機施工の基礎などを座学や実習を交えながら勉強することができます。各講座の最後にはテストも行われ、自分がどれくらい理解できているかを確認することができます。

自分がこの求人に応募したタイミングでは、研修費用は約50万円弱かかりましたが独り立ちするとその50万円が返ってくるという話です。しかも、研修中の3ヶ月間も固定給としてしっかりと30万円が支給されるという、至れり尽くせりの制度です。(いつまでこの制度が続くかは不明ですが)

 

研修の初日

重々しい雰囲気の中、数十人のために入校式が執り行われました。講師の挨拶では「訓練校は厳しいです。こっちは本気で技術を教えます。甘い気持ちで来たなら帰ってもらって結構」的なことを凄い形相で言われ、みんな少しビビッてました。その後、一人ひとり大きな声であいさつさせ、声が小さいとやり直しをさせられます。初日にビシッと引き締めさせる感じでしたね。

 

研修1ヶ月目

最初の1ヶ月は空調に関する基礎的な知識や技術を学びました。カリキュラムは以下の通り。

  • 空調基礎
  • 空調電気基礎
  • 空調サービス基礎
  • ろう付け技能基本級
  • 技術訓練(基本作業)

 

空調基礎の授業では、「空調とはなんぞや?」をしっかり学ぶことができました。まったくの素人でも基礎の基礎から学ぶことができます。

空調電気基礎では、電気の基本的なことから始まり、シーケンス制御や配線図、電気部品の知識を学ぶことができます。配線実習もあり、実際にシーケンス制御の配線を組んで空調の模型を作動させたりしました。

空調サービス基礎では、冷媒系統図の見方や電気制御の知識、点検作業のやり方などを学びました。実習では、ガス欠状態にしたエアコンを段階的にガスを充てんさせ、各段階での運転データを測定しました。そのデータを空気線図やP-h線図に落とし込むといった事もやりました。

ろう付け機能基本級では、銅管のソケットをいくつか重ねて実際にろう付けをしました。下向き、上向き、横向きなど、かなりの数のろう付けを行います。

 

研修2ヶ月目

2ヶ月目は、機種ごとのサービス技術を学びました。カリキュラムは以下の通り。

  • 業務用中型エアコンサービス
  • ルームエアコンサービス
  • エアコンクリーニング実習

 

業務用中型エアコンサービスでは、年代別の業務用中型エアコン各種の制御の違いについて学びました。実際に冷媒ガスの回収~充填作業を行い、運転データの測定を行いました。

ルームエアコンサービスでは、年代別のルームエアコン各種の制御の違いについて学びました。ここでも実際に冷媒ガスの回収~充填作業を行いながら運転データの測定を行いました。

エアコンクリーニング実習では、4方向天井カセット型エアコンの洗浄を実際に行いました。洗浄液の中和の知識も学びます。ルームエアコンや天吊り型エアコンの分解作業の実習も行いました。

 

研修3ヶ月目

3ヶ月目はエアコンだけじゃなくエコキュートサービスの技術も学び、最終週には実技試験や筆記試験が行われました。カリキュラムは以下の通り。

  • ビル用マルチエアコンサービス
  • 設備用エアコンサービス
  • エコキュートサービス
  • ろう付け応用(部品交換)
  • 試験(実技・筆記)

 

ビル用マルチエアコンサービスでは、年代別のビル用マルチエアコン各種の制御の違いについて学びました。実習では、わざと不具合を仕込んだエアコンを点検して異常個所をみつける訓練を行いました。

設備用エアコンサービスでは、水冷式エアコンの仕組みや制御を学びました。実習ではプーリー式ファンのVベルト交換を行いました。

エコキュートサービスでは、エコキュートの仕組みや制御等を学びました。実習では、実際にお風呂を沸かしてみたり、わざと不具合を仕込んで、異常個所をみつける訓練を行いました。

ろう付け応用(部品交換)では、ルームエアコンの室外機で、ガス溶接機を使って「圧縮機」「四路切替弁」「膨張弁」の交換作業を実際に行いました。

試験(実技・筆記)では、「冷媒ガスの回収~充填作業」の実技試験と「点検作業」の実技試験を行いました。審査員やギャラリーの前で作業するので結構緊張します。最後に筆記試験が行われました。これに合格しないと仕事が発注されないようです。

 

空調サービスエンジニアを目指すなら集合研修を受講すべき!

空調技術訓練校の集合研修については、空調サービスエンジニアを目指すなら受講したほうが絶対にいいと思いました。参加するメリットは

  • 空調の基本的なことを一から学べる
  • 大量のノウハウが詰まったテキストをたくさんもらえる
  • 同期の仲間ができる
  • 研修中も固定給支払われる
  • 研修費があとで返ってくる

 

といった所でしょうか。空調の基本的なところから学べるのは全くの素人の自分にとってはありがたかったです。そして、各カリキュラムで使用したテキストにはたくさんのノウハウが詰まっており、これだけでもかなりの価値があると感じました。

これは大きなメリットと思っているのですが、いっしょに学んできた同期の仲間がいること。各地方から空調の勉強をする為に集まり、お互い切磋琢磨して勉強や試験に取り組んだ仲間は、この先現場でわからない事や困ったことがあったときは気軽に相談しあう事ができます。

あとは、金銭的なメリットになりますが、これだけの勉強をさせてもらって研修中に固定給を頂く事ができてさらに研修費用が返ってくるなんて、メリットしかありません。ただ、この恩恵もいつまで受けられるかわからないので、空調サービスエンジニアの仕事が気になっているなら、募集があったらすぐに応募できるように、転職サイトに登録しておくことをおすすめします。

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ちなみにdodaさんのエージェントサービスでは、書類の添削や面接のサポートも無料でやってくれるので、エントリーシートの書き方や面接に不安があっても安心できます。また、書類の提出や面接日の調整、年収や入社日の交渉もやってくれたりします。利用しない手はないですね。

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